バイト先の女の子がやたら可愛い。でも、手を出すわけにはいかない。だって、彼女は…
まだ2歳だもの!!(泣)
というわけで(謎な導入)、バイトしている塾の経営者のお孫さんが可愛いんですよ。生まれたときから週に一回見ているから、その成長していく姿が微笑ましいし、また驚かされる。
最近は語彙が増えてきて、とにかくよくしゃべる。とたとたやってきて「ちぇんちぇー(先生)」と呼んでくれたり、「こんばんはっ」って挨拶してくれたり。アンパンマンとプーさんが大好きで、ペンを持ってきては「アンパンマン」と言い、描くようにせがむ。部屋にある色々なものを指して、名前を教えてくれる。笑顔が素敵で、特に何か食べているときが一番可愛い。野菜も好きで、肉じゃがを作って置いておいたらニンジンだけがきれいに食べられていた、何てこともあった。
そんな彼女、逆にものの名前を尋ねることも好きなんですよ。「こりぇなにー?」って。
あるとき、キャンディーの入った四角い缶を持って僕の所にやってきた。その缶の側面は、笑っていたり怒っていたり、それぞれ違う表情のドナルドの絵が描いてあるものだった。で、例の「こりぇなにー?」で僕に名前を聞いてくる。講師歴5年の中堅教師としては、この質問に答えられず彼女の信頼を損なうなんてことがあってはならない。僕は優しく、そして自信に満ちた声で答えた。「ドナルドだよ」。すると彼女はまた別の面を見せて、「こりぇなにー?」と聞く。もう一度「ドナルドだよ」というとまたまた別の面を見せて、「こりぇなにー?」。このやり取りは側面を一周しても終わることなく、延々と続いた。
つまり彼女は、それらがみんな同じ「ドナルド」だってことが分らないんですよ。
認知的側面から子供の発達を段階的に捉えた研究者に、スイスのピアジェがいる。彼は子供の認知発達を4つに大別して、そのうち0歳から2歳までを「感覚運動期」と呼んだ。この時期の最終段階として「ものの永続性の理解」がある。つまり、笑ったお母さんも起こったお母さんも同じお母さんであることが分かるようになるのだ。
彼女は2歳だからものの永続性は理解できているだろうが、やはりあまりなじみの無いキャラクターの、ポーズや表情が違う絵だと、同じものだと理解するのは難しいのかもしれない。
逆に言うとどんなに奇抜な格好をして、ゆがんだ表情をしたドナルドであろうと、そこから「ドナルドらしさ」を取り出して、「これはドナルドである」と判断できちゃう人間ってすごいよね。他にも、例えばプードル、チワワ、ドーベルマン、秋田犬、色々な種類の犬がいて、姿形もそれぞれ違うのに、それらをすべて「犬」ときちんと認識できることとか。
…やっぱイデア?
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